卒論紹介
1)災害義援金の配分に関する一考察(災害の社会学)
死者:重傷の配分比率が2:1なのはなぜ?生き残った人の方が必要だろうに」から始まった研究。調べてみると大正時代以前は違っていた…
2)対人コミュニケーションにおける同調傾向と好意(社会心理学)
会話において、相手の動作を知らず知らずにまねてしまう同調傾向(シンクロニー)。合コン場面をビデオで撮影し、同調傾向がどのように起こるのかを調べた結果、一般的には近くに座ったもの同士での同調傾向が多いものの、離れた席でも好意を持った人には同調傾向が起こりやすいということが確認されました。
3)行商人の姿から見る近代大和売薬(歴史学)
「大和(奈良)の薬売り」が「富山の薬売り」と並ぶ勢力を誇っていた近代。奈良の老舗製薬会社に残された、明治・大正期の行商人の日記や帳簿を調査して、行商人の生活実態や、売薬に依存する庶民の医療環境について明らかにしました。
4)反復する少女像-漫画『風の谷のナウシカ』における「少女」をめぐる表象分析-(視覚文化論)
少女漫画のヒロインは魅力的です。強く優しい少女・ナウシカのイメージは、複数の過去の女性像を引用して作られています。ナウシカの魅力は何に由来するのでしょうか?繰り返し作られるヒロイン像を読み解きました。
5)土壇場の迷いからみる現代の結婚―身の上相談サイトでのやり取りから(家族関係論)
する/しないに関わらず結婚はライフコースに大きな影響を与えるイベント。著者は婚活パーティーの観察調査の挫折を経て、ネットの身の上相談サイトという資料集に行き着いた。サイトに寄せられる切実な「土壇場での結婚への迷い」のパターンを整理し、現代女性にとっての結婚の意味を考えました。