2013年12月、生活文化学の教育・研究を発展させるために、生活文化学科では「生活文化研究会」を発足することにいたしました。今後とも年2~3回のペースで継続的に研究会をもつ予定です。生活文化学に関する共同研究を発展させるとともに、院生の研究発表の場としても教育的に研究会を活用したいと考えています。また、HPや書籍などを通じて学外にも生活文化学の研究成果を公表するつもりです。生活文化学科の院生・研究生・学生の積極的な参加を期待します。学部・学科を問わず、生活文化学や各テーマにご関心をおもちの先生方や院生・学生の方々のご参加も大歓迎です。みなさま、どうぞお気軽にご参加ください。

 


201312生活文化研究会(持続可能な社会)趣旨説明_ページ_11.日時 2013年12月26日(木)13:00~16:20
2.場所 生活環境学部大会議室(奈良女子大学生環系A棟1階)
3.テーマ「ケア論をめぐって」

<企画趣旨>
いま、ケア論が注目をあびている。育児や介護といったケアワークは、これまで私的領域・個人的問題とされてきた。しかし、ライフステージの大半でわたしたちはケアと無縁ではいられない。従来の社会科学が前提としてきた「自律的人間」像は、「ケアする者/ケアされる者」という属性を組み込んだ「依存的人間」像に転換されなくてはならないのである。こうした人間像の転換をふまえ、「国家(行政)・市場(経済)・社会(地域社会・公共圏)・家族(親密圏)」という4つのセクターに関しても、いま、新たな理論構築が求められている。今回は、政治学・ジェンダー研究においてケア論をリードしている岡野八代氏をゲストスピーカーに迎え、本学科からは、社会学・ジェンダー法学の報告とジェンダー論からのコメントを行う。生活文化学の視点から、ケア論を学際的に検討したい。

<プログラム>
司会 鈴木則子(医療史)
13:00~13:10 趣旨説明 三成美保
13:10~13:40 岡野八代(政治学・同志社大学)「ケアの倫理の政治的インパクト」
13:40~14:10 井口高志(社会学)「ケアの社会学と家族研究」
14:10~14:40 三成美保(ジェンダー法学)「持続可能な社会とケアー法政策の比較」
14:40~14:50 休憩
14:50~15:10 コメント 松岡悦子(ジェンダー論)
15:10~16:20 議論